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変更覚書・追加覚書とは?既存の契約書を修正するときの正しい手順と注意点

■はじめに

「契約書を締結した後で、内容を一部変えたくなったけど、どうすればいいの?」「契約書を書き直さないといけないの?」と疑問に思ったことはありませんか?

一度締結した契約書の内容を変更したいとき、多くの方が「また最初から契約書を作り直さないといけないのでは」と思いがちです。しかし実際には、変更覚書や追加覚書を使うことで、既存の契約書を活かしながらピンポイントで内容を修正・追加することができます。

今回は、変更覚書・追加覚書の基本的な仕組みから、作成するときのポイント・注意点まで、わかりやすく解説します。


■変更覚書・追加覚書とは

変更覚書とは、すでに締結している契約書の一部の内容を変更するために作成する書面です。「第〇条の〇〇を△△に変更する」というように、変更前・変更後の内容を明記します。

追加覚書とは、既存の契約書に新たな条項や取り決めを加えるために作成する書面です。「新たに以下の条項を追加する」という形で、元の契約書には存在しなかった内容を補います。

どちらも、元の契約書(原契約書)を活かしつつ、必要な部分だけを修正・補完する手段です。変更・追加の内容によっては一つの覚書にまとめることもあります。


■変更覚書・追加覚書が必要になる主な場面

実際のビジネスでは、契約締結後に以下のような事情が生じることがよくあります。

取引条件の変更

  • 報酬額や単価の改定
  • 支払い条件・支払い期日の変更
  • 業務内容の範囲変更・追加

契約期間の変更・延長

当初は「1年間」と定めていた契約期間を「さらに6か月延長する」といった場合に、変更覚書で対応します。

担当者・連絡先の変更

社名変更・合併・担当窓口の変更なども、覚書で記録として残しておくことがあります。

法改正への対応

法律の改正に伴い、既存の契約書の一部の条項が法令に適合しなくなった場合に、覚書で修正を加えることがあります。


■変更覚書の基本的な構成

変更覚書には、以下のような内容を盛り込みます。

1. タイトル

「変更覚書」「業務委託契約変更覚書」など、内容がわかるタイトルをつけます。
(単に「覚書」とすることも多いですが、後日、情報を探す際にタイトルはわかりやすい方が望ましいです。)

2. 原契約の特定

どの契約書を変更するのかを特定します。「〇年〇月〇日付○○契約書(以下「原契約」という)」などと、締結日と契約書名を記載します。

3. 変更内容

変更前の条文と変更後の条文を対比して記載します。

例:

原契約第〇条を以下のとおり変更する。

(変更前)月額金〇〇円
(変更後)月額金△△円

4. その他の条項は有効

覚書で変更・追加した部分以外の原契約の内容は引き続き有効であることを確認する一文を入れます。「本覚書に定めのない事項については、原契約の定めによる」という表現が一般的です。

5. 効力発生日

変更覚書がいつから効力を持つかを明記します。「〇年〇月〇日から効力を発する」などと記載します。

6. 作成日・署名押印

覚書の作成日を記載し、双方が署名・押印(または電子署名)をします。


■追加覚書の基本的な構成

追加覚書も基本的な構成は変更覚書と同様ですが、「変更前・変更後」ではなく「以下の条項を追加する」という形で新たな内容を記載します。

例:

原契約に、以下の条項を追加する。

第〇条(〇〇について)
○○の場合には、△△とする。


■変更覚書・追加覚書を作成するときの注意点

原契約書との整合性を確認する

覚書の内容が原契約書の他の条項と矛盾しないかを確認しましょう。たとえば「報酬額」を変更覚書で変えたとしても、原契約書に「支払い方法は前払い」と定めている場合、その条件も一緒に見直す必要がある場合があります。

変更した条項と連動する他の条項も漏れなく確認することが大切です。

変更点を明確に特定する

「一部変更する」「適宜修正する」といったあいまいな表現は避けましょう。どの条項の、どの部分を、どのように変更するのかを具体的に記載することで、後からの解釈の争いを防げます。

双方が合意した上で作成する

覚書は一方的に作成・送付するものではなく、双方が合意した内容を書面に残すものです。変更内容について事前にしっかりすり合わせをした上で、署名・押印をもらうことが基本です。

覚書の保管方法に注意する

覚書は原契約書と一緒に保管することが重要です。別々に保管してしまうと、契約内容の確認時に覚書の存在を見落とすおそれがあります。ひとつのフォルダに格納してわかりやすくしておいたり、原契約に「この契約書には〇年〇月〇日付変更覚書がある」とメモを添えるなど、セットで管理できるよう工夫しましょう。

印紙税の取り扱い

変更覚書に印紙税がかかるかどうかは、変更内容によって異なります。たとえば、請負契約の金額を増額する覚書には印紙税が必要になる場合があります。一方、金額の記載がない覚書や、契約金額を減額する覚書には印紙税がかからないケースが多いです。

迷った場合は税務署や専門家に確認することをおすすめします。


■覚書と契約書の違い・使い分け

「覚書」と「契約書」は名前が違いますが、法的な効力に本質的な違いはありません。適切に作成・署名・押印された覚書は、契約書と同様に法的な拘束力を持ちます。

覚書が使われるのは主に以下の場合です。

  • 既存の契約書の内容を一部変更・追加するとき
  • 正式な契約書を作成するまでの暫定的な合意を記録するとき
  • 簡易な内容の合意を記録するとき

一方で、取引の基本的なルールを定める場合や、金額が大きい・リスクが高い取引では、最初から正式な「契約書」として作成することが適切です。

なお、当事務所では「覚書と契約書の違いとは?どちらを使えばいいのか解説します」という記事でもこのテーマを詳しく解説していますので、あわせてご参照ください。


■まとめ

変更覚書・追加覚書に関する重要なポイントを整理します。

  • 変更覚書は既存の契約書の一部を変更するための書面、追加覚書は新たな条項を加えるための書面
  • 原契約書を特定し、変更・追加内容を具体的に記載することが重要
  • 変更した条項と連動する他の条項との整合性も忘れずに確認する
  • 覚書は原契約書とセットで保管し、内容を一体として管理する
  • 金額が変わる覚書には印紙税が必要になる場合があるため注意

「契約書の内容を変更したいが、どのように対応すればいいかわからない」「変更覚書の作成・確認を依頼したい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。


契約書の作成・レビューはお気軽にご相談ください

「自分で作れるか不安」「クライアントから送られてきた契約書を確認してほしい」という方は、専門家へのご相談をご検討ください。

はじま行政書士事務所では、フリーランス・副業の方向けの契約書作成(30,000円〜)および契約書レビュー(15,000円〜)を承っております。

なお、当事務所では以下の点をご説明した上で業務をお受けしています。

  • 守秘義務:行政書士法により、業務上知り得た秘密を守る義務が課せられています。ご相談内容が外部に漏れることはありませんので、安心してご相談ください。
  • 契約書の締結について:当事務所では、業務内容・報酬・支払条件等をメール等の書面で事前に明確にした上で業務を開始しております。単発案件が多い性質上、都度の契約締結は省略しておりますが、条件の透明性は必ず確保しております。
  • 報酬について:原則として前払いでお受けしております。入金確認後に業務を開始しますので、依頼者様にとっても安心してご依頼いただける体制を整えております。

土日祝日も対応していますので、お気軽にご相談ください。

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