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契約書でよく使われる用語2:「及び/並びに」

「及び」と「並びに」は、契約書をはじめとするビジネス文書において、頻繁に使用されます。
これらの用語は、大抵の場合において、正しく使用されていなくても意図は伝わることから、誤用が非常に多くなっています。

1.及び/並びに

「及び」と「並びに」は、どちらも並列する語句を結ぶものです。
基本的に、2つの語句をつなげる場合には、「及び」を使用します。
例:A及びB

3つ以上の語句をつなげる場合には、句読点で句切り、最後の2つを「及び」で結びます。
例:A、B、C及びD

並列する語句に、意味の上での区別がある場合は、小さなカテゴリーの接続に「及び」を使用し、大きなカテゴリーの接続に「並びに」を使用します。
例えば、フォーク、ナイフ、机、椅子は、どれも家の中にあるものですが、前者は食器、後者は家具という分類ができます。これらを「及び」と「並びに」を使って表現すると次のようになります。
例:フォーク及びナイフ 並びに 及び椅子

契約書風に表現するなら、こんな感じでしょうか。
例:甲は乙に対し、フォーク及びナイフ並びに机及び椅子を買い与えるものとする。

 

使用方法が正しくなくても、意図が伝わればいいのでは?」という考えの方もいますが、契約書をはじめとするビジネス文書では、文章が稚拙であったり、誤った用法が多い場合には、相手から舐められることがあります

難しい法律用語を多用する必要はありませんが、最低限、相手から下に見られない程度の文書は作成したいものです。

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(所有者不明土地管理人の権限)
民法264条の3
 前条第4項の規定により所有者不明土地管理人が選任された場合には、所有者不明土地管理命令の対象とされた土地又は共有持分及び所有者不明土地管理命令の効力が及ぶ動産並びにその管理処分その他の事由により所有者不明土地管理人が得た財産の管理及び処分をする権利は、所有者不明土地管理人に専属する。

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